NDIRの重要性
NDIRとは、ガス体の持つ赤外線吸収の性質を使った濃度の測定方法です。
日本語では「非分散型赤外吸収」と訳されます。
ガス体の濃度を測る方法としては古くは、その物質と他の物質を化学反応させて出来たものの重さを量ったり、化学反応を完了させるのに要した物質の量などで求めていました。
そういった方法は精度が悪く、正確に濃度を測ることが困難でした。
しかし1930年頃にもなるとNDIRとよく似た赤外線を使った「赤外分光光度計」というものが出てき始めたのですが、とても高価で装置が大きく、扱いにくいといったデメリットが多かったのです。
その後NDIRが登場し比較的簡単にガス体の濃度を計測することが出来るようになりました。
この装置は、以前の方法から比べるとはるかに正確で、しかも装置が壊れにくいといった面も持っています。
現在ではNDIRを使った計測機器は様々な産業で利用されるようになっており、重要性が増してきています。
NDIRを利用したガス専用の環境分析装置
環境中には、様々なガスが存在しています。
そうしたガスが何か調べたり、濃度を調べることは環境分析の一つとして重要です。
目に見えないものを分析すると聞くと、多くの人が不可能に思うかもしれません。
しかし、ガスの濃度測定に関しては既に手法が確立されています。
代表的な方法は、NDIR(非分散型赤外線吸収法)です。
この方法は、赤外線がガスに吸収される性質を利用しています。
NDIR法は、微量なガスも検出することができます。
何と言ってもシンプルな原理のため、装置が小型という点がNDIRの魅力の一つです。
濃度分析としては、他にFTIR(フーリエ変換赤外分光法)などもありますが、そちらはやや複雑で装置が大型になってしまいます。もちろん、双方にはそれぞれメリットとデメリットがあるので用途に分けて使い分けることがお勧めです。
装置を購入する際は、何をどの様な環境で測定したいのかあらかじめ販売側に相談することが大切です。